あらすじ
海軍中佐がエアフォース・ワンの中で急死。 大統領と昼食を共にした直後だった。 病死、殺人、はたまた大統領を狙ったテロなのか? 捜査にFBI、NCIS、シークレットサービスが入り乱れる中、 ギブス率いるNCISメンバーはシークレットサービスのエージェント、ケイトリン・トッドと協力して捜査にあたる。
感想
記念すべき第1話ということで、
エアフォース・ワン内での事件という大掛かりなエピソードとなっている。
大統領を狙ったテロか?という導入部から狙いは被害者個人、と思わせておいて実は・・・という二転三転するストーリー。
放送開始当時、まだNCISの世間での認知度が低かったことを反映してか、空港の手荷物検査で止められるシーンがあったり、
事件の捜査を巡ってFBI、NCIS、シークレットサービスが管轄権を主張するなど、
組織を取り巻く環境を説明しながらのストーリー進行となっている。
ただ単なる説明に終止するわけではなく、ストーリーに上手く絡ませたり人物描写の一部となっている等、
巧みな演出で自然に見せている。
特に管轄権争いとそこからNCISがいかにして捜査の主導権を握るかといった展開は、
ギブスというキャラクターを語る上で重要な部分であり、
非常によく出来ている。
ハリソン・フォード主演『エアフォース・ワン』についてギブスがしつこく語るところは
本来トニーの役どころだろうと思っていたが、
最後で犯人の真の目的に繋がる伏線になっていたとは。
もっとも粗が全く無いわけではなく、
ギブスの性格がまだ固まっていないのか、妙に調子のいいキャラになっていたり(吹替えのせいもあるか?)、
ギブスとFBIのフォーネル捜査官が初対面ということになっていたりと、
後のストーリーとは少々矛盾するところもあるが、
久しぶりに第1話を見返してみると、やはり人気シリーズのスタートとして充分な内容だと思う。
出演者・声優
検視官役のGary Grubbsは印象的な顔で見覚えがあったのだけど、
『JFK』に出演している人だった。ギャリソン検事(ケビン・コスナー)の部下の1人だったかな。
トーマス・モローNCIS長官はパイロット版にあたる『JAG』にも出演していた人で、
忘れた頃にまた出てくるらしい。
声優については、第6シーズンと並行して久しぶりに第1話を見たらギブスの声があまりに違うので、
DVD版の田中秀幸バージョンかと思ってしまった。
最後に声の出演を確認したところ井上和彦だったのだが、声がなんか軽いなあ。
やはり当初はキャラが固まっていなかったのかな。
ダッキーの声は以前担当していた納谷六朗だが、現在放送の千田光男と本当に違いがわからない。
映画ネタ
- 『エアフォース・ワン』(Air Force One 1997年 ウォルフガング・ペーターゼン監督)