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キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド

MCU35作目、『キャプテン・アメリカ』シリーズ第4作目にあたるアクション映画。Disney+で配信された『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の続編でもある。
『アベンジャーズ:エンドゲーム』でキャプテン・アメリカを引退したスティーブ・ロジャースに代わって盾を受け継いだサム・ウィルソンが、アメリカに迫る新たな脅威へ立ち向かう。
主演はアンソニー・マッキー。共演はハリソン・フォード、ジャンカルロ・エスポジート、ティム・ブレイク・ネルソン、平岳大。監督はジュリアス・オナー。

玉石混交のMCUシリーズの中でも『キャプテン・アメリカ』シリーズは良作揃い(特に『ウィンター・ソルジャー』はMCUの中でも1,2を争う名作)だったのだが、今作は残念ながら期待外れだった。要因としては、
・本作のヴィランであるサミュエル・スターンズの頭があまり良さそうに見えない
・アダマンチウムについての説明がほとんどなく、なぜ各国が必死になって争奪戦を繰り広げるのか説得力に欠ける
・アベンジャーズ再結成についての展望がほとんどない
といったところが挙げられる。

スターンズがあまり賢く見えない

サミュエル・スターンズは原作ではγ線によって脳が肥大化し、人間の限界を遥かに超える知能を手に入れたキャラクターであり、「力のハルク」と対比される「知」のキャラクターなのだが、残念ながら目的達成のための行動があまり高度な策謀とは言えず、キャラ設定を活かしきれていない。

ティアマットの残骸とそこから採掘されるアダマンチウムについては『エターナルズ』でのエピソードの後日談となっているが、いかんせん『エターナルズ』自体がかなりの大コケで覚えている人は殆どいないのではないかという設定のため、ここはきちんと時間をかけて説明してほしかった。
MCUでは超希少金属であるヴィヴラニウムをワカンダ王国がほとんど独占しているという状況の中で、それに匹敵するアダマンチウムが発見されたことは、各国のパワーバランスを一変させる大事件なだけに、ここをきちんと描き、スターンズの陰謀と合わせたポリティカル・サスペンスとして上手く描くことができれば、もっと面白くなったのではないかと思うが、残念ながらそういった展開には一切ならず、普通のアクション映画で終わってしまった。

アベンジャーズ再結成へつながるのか?

サム・ウィルソンの新キャプテンとしてのリーダーシップについても全くといっていいほど描写がなく、こちらはむしろ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』できちんと描かれていただけに、ドラマと映画の両方で展開していくという、MCU全体の方針が裏目に出た被害者と言えるかもしれない。
近年、人気が下降気味のMCUを再浮上させるきっかけとなることを期待していたが、残念な結果になってしまった。

良かった点

・アクションは、サムが超人兵士ではなく普通の人間である点もふまえた演出になっていたこと
・登場する日本人がハリウッド映画にありがちなヘンテコジャパニーズではなく、ちゃんと日本人だったこと

意外にヒットしている?

てっきり大コケかと思っていたら、意外にヒットしているようで、ちょっと嬉しい。

「キャプテン・アメリカ/ブレイブ・ニュー・ワールド」週末興収が北米だけで驚異の1億ドル突破
https://news.yahoo.co.jp/articles/53ba5196a062e02ca70f7e2e516df0e3d1ca73c8

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